2013年 第12回LSTR療法学会 学術大会 
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メインテーマ:「より良き術後経過を求めて」

〔特別講演〕

セルフアドヒーシブレジンセメント 「ジーシー ジーセム リンクエース」について

GC研究室 田中 宏治

 セルフアドヒーシブレジンセメントは今日では各社から様々な製品が上市され,ますます使用される機会が増えてきていることと思います。セルフアドヒーシブレジンセメントとは一般に,歯質や金属,ジルコニア等の酸化物系セラミックスに対して接着性を有し,被着体に対するプライマー処理が不要なレジンセメントのことを指します。プライマー処理が不要であるということは,単に補綴物の装着操作の際の手間を省くというだけでなく,プライマー塗布の仕方,エアブローの強さ等によるテクニカルエラーが生じにくくなる点やプライマー処理の間に唾液等の汚染が生じるリスクを減らせる等,常により安定した接着性を発現させることにつながるという点においても重要性は高いと考えられます。
 弊社では粉液タイプの「G-CEM」,カプセルタイプの「G-CEM Capsule」を2007年に上市して以来,先端に装着したミキシングチップによって二つのペーストが自動練和されるタイプの「G-CEM Automix」や扱いやすいCDカートリッジタイプの「G-ルーティング」など,セルフアドヒーシブレジンセメント製品の開発を続けております。
 「G-CEM Automix」の後継品に位置づけられます「G-CEM LINKACE」は2013年12月に上市いたしました新しいセルフアドヒーシブレジンセメントです。化学重合性をさらに向上させ,また耐摩耗性等の機能性を向上させた製品であり,発売以来多くのユーザーにご使用頂いております。
 ところで,上述した通りセルフアドヒーシブレジンセメントは一般にプライマー処理が不要なレジンセメントでありますが,シリカ系セラミックスや硬質レジン,CAD/CAM用レジンブロックなどの被着体に対してはシランカップリング剤による被着面の処理,すなわちプライマー処理が必要となります。こうした違いについては,それぞれの被着体に対する接着機構を理解することでより明確になり,日々の臨床においてもより安定して接着性を発現させていただけることにつながるものと考えます。
 「G-CEM LINKACE」を中心にセルフアドヒーシブレジンセメントという材料としての特徴,接着機構などについてお話させていただきたいと思います。

 


 
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