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2015年 第14回LSTR療法学会 学術大会 
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メインテーマ:「もう一度 免疫」

〔口頭講演〕

B液(止血剤)の効率アップに関する研究

貝出 泰範

目的   

 3Mix-MP法を行う上で密封を阻害する因子の徹底排除は絶対必要条件であるが,辺縁歯肉の浸出液や出血は常にこのことに関して問題となる要素であることは周知といえる. とりわけ出血は,昨今の抗凝固剤や抗血小板剤服用者の増加から,事前に対処法を準備しておくことが必要な事柄と考えられる.

 これに対して,CDRGより配布されているB液(処方明細不明)は従前の止血剤よりも格段に効果があり有用であるものの,「B液貼付の前処置として,出血創面をリードクッキングペーパー等で圧迫止血し,外すや否やB液を貼付する.」ということが止血を成功させる秘訣とされており,この前処置の成否如何によっては,たとえB液を長時間貼付しても出血に見舞われることがある.

 そこで今回,上述前処置の確実性を高めB液の効果アップを目的とした検討を行い,若干の知見を得たので報告する.

 

考察

  今回は上述前処置としてアルギン酸塩剤を用いた.ティッシュトリマーで歯肉切除が必要な抗凝固剤または抗血小板剤を服用している55〜83歳の患者16名を,アルギン酸塩剤の留置時間で数グループに分け検討を行った.

 その結果,B液の前処置といてアルギン酸塩剤を1分〜1分30秒出血創面に留置させることは,B液の止血効果および歯肉組織乾燥効果の向上に資することが示唆された.


 
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