第16回LSTR療法学会 学術大会 2017年
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メインテーマ:「治療術式のレベルアップを求めて」

〔口頭発表〕

『自家歯牙移植を行った一症例の経過 』 

安藤 正明

目的:左下8 を 左下7 の部位に自家歯牙移植を行った症例である。
  予後を予測せず、稚拙な知識と技術で見よう見まねで行ったが、後年骨の修復を認めた。
経過を踏まえ考察を加えて報告する。

方法:患者:48歳 女性 2009.2.27 初診。
   主訴:左上奥歯が動いて噛むと痛い。
既往歴:アレルギー性鼻炎。
現病歴:1年前より噛むと痛くなり、歯が動くようになった。
現症:咬合痛+、動揺度2〜3、PPT6〜8o。
診断:辺縁性歯周炎
 
治療内容:2009.2.27 初診。歯周基本検査、 左下7 咬合調整。           
4.30 左下8 を 左下7 の部位に自家歯牙移植し、輪状連結鉤にて固定。           
6.30 左下7 に根充後、CRインレー装着。         
2010.4.22 左下7 の根尖付近に骨の修復が見られる。              
2012.3.13 左下7 の骨の修復量が増えている。
2013.5.16 左下7 の近心側の骨は修復され、遠心側は根尖付近のみである。        
2017.4.25 左下7 の根尖側の1/2〜1/3の骨が修復され安定している。

 
考察:

炎症のある移植窩に移植することは、細菌感染により細胞が破壊され免疫学的拒否反応発生の原因となる。移植窩を細菌から保護するために3Mix-MPを使用することは、拒否反応を起こすリスク因子の一つを取り除け、修復を促す一助になっていると考える。  

 


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