目的:
歯原病とは失活歯が引き起こす様々な全身の病気で病巣感染でもある。このことは100年近く前から警告されている驚愕の事実であるが、ほとんど知られていない。
更に、歯原病の治療は失活歯を抜歯することしかなので、現実には全くされていない。
しかし、「3Mix-MP法(NIET)により歯を抜かずに歯原病の治療ができるのでは?」と実践してみたところ顕著な結果が出た。この多くの症例の中から2症例【多発性筋炎、乾癬(尋常性乾癬)】を紹介する。
症例:
◎多発性筋炎 女性51才
全身の筋肉が破壊されていき、最終的には寝たきりになる疾患、膠原病である。
ステロイドの投与があるが対症療法でしかない。症状と血液検査の変化を根拠に完治したことを報告する。
◎乾癬(尋常性乾癬) 男性68才
皮膚が赤く盛り上がり、表面が白く乾いてぼろぼろはがれ落ちる。痛みも痒みもない。
これがおしり、両膝、両足、両手その他いたるところに出現して、全身に広がっていく。
顔面に現れてくると、社会生活に支障が出てくる。皮膚科の疾患としては難病でステロイド軟膏を塗ることしかない。治療開始から2ヶ月で劇的な改善がみられ、1年4ヶ月後
にはほとんど完治している。その変化を写真で報告する。
考察:
歯原病は失活歯の象牙細管の中に生き残っている細菌が原因となり発症する。
しかし、象牙細管内の細菌を滅菌する方法は無く、この100年近く渇望されてきた ものがまさしく3Mix-MP法であると思う。厳密にはこれは
in vitro におけることである。
in vivo において、歯原病の治療として、その成否は術者の技量に左右されるが、 3Mix-MP法は限りなく大きな可能性を持っている。このことが一般的になれば、歯科
医療における「根管治療」は完結したものになる。
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