第19回LSTR療法学会 学術大会 2020年
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メインテーマ: 『未来への提言』

〔口頭発表〕

『両隣在歯を含む広範囲の骨吸収を生じた歯牙の治療経験 』 

○ 松田 拓己

   患 者  27歳 男性
   初 診  2002年4月
   主 訴  左上奥の歯茎が腫れて、押すと痛む
   現病歴  患歯#26の抜髄処置は他院で受けており、
          時期ははっきりしないとのこと。
          2002年2月に食片圧入のため当院にてFMCを再製作。

   既往歴  特記事項なし

  現 症  全身的な特記事項なし。
       左頬部に軽度の圧痛をみとめたが、明らかな腫脹・鼻閉感なし。 
       #26頬側歯肉に境界明瞭な腫脹・軽度の発赤・圧痛をみとめた。
       #26には軽度の打診痛をみとめたが動揺はなくPPDは3mm以下だった。 
       レントゲンにて#26は根充されており、メタルコアで築造済み。
       近心頬側根の近心側に歯根膜腔の拡大をみとめた。
      
  臨床診断 #26急性化膿性根尖性歯周炎

  治療内容 上記診断にて#26の感染根管治療を行い、近心頬側根の遠心部に 穿孔をみとめた。
       穿孔を封鎖後、再度FMCを装着したが3年後に再発し再治療。
       翌年には再々治療を行うも口蓋側の腫脹を繰り返した。
       上顎洞への炎症の波及が懸念されたため、2009年にCTを撮影。
       両隣在歯の根尖を含む広範囲の骨透過像をみとめた。
       2017年には咬合痛が生じたため穿孔部の再封鎖とNIETを施行。


 

 
 
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