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   第5回LSTR療法学会 2006年度学術大会 2006年9月17日

ポスター発表
根充済根管の根尖病巣に対するNlETの症例報告
畑岡拓(畑岡歯科医院)

 

目的:

 再治療が必要な根尖病巣に対して、根管の拡大・形成をせずにNlETによる感染根管治療をおこなった症例を紹介する。
 X線所見を交えて5年4ケ月までの予後経過の報告を行い、従来の治療概念を完全に覆した、LSTR 3Mix-MP療法の先進性を再認識する。

 

方法:

患者:35才女性

主訴:左下6番、何となく重苦しい。

既往歴:約5-6年前にFCKを装着、その後特記すべき症状はなく経過する。

現症:1週間前より、鈍痛を感じるようになる。打診痛(+)、咬合痛(+) X線所見より、髄床底の下3根側面に囲まれた直径約8mmの透過像が認められる。

診断:慢性根尖性歯根膜炎の急性発作

処置:@H13/2/7:FCK除去しNlETによるRCT、
   A3/10:再RCT
   B3/14:RCF+失PZ、
   C3/27:FCKセット。

予後:H14/7/26(術後1年4ケ月):透過像の縮小を認める。
   H18/7/10("5年4ケ月):透過像は殆ど消失、
                  根尖1/3の根管の石灰化を認める。

 

結果と考察

:<本症例の特徴>
1)根尖というよりは、髄床底の下3根側面に囲まれた直径約8mmの透過像に対し
て、術後1年4ケ月、5年4ケ月のX線所見から、明らかな根尖透過像の縮小を 確認した。このことから、根尖だけでなく根側面まで拡大した大きな病巣に 対しても、僅かな薬剤量(直径約1mmの3Mix-MPの塊)で、十分に治癒に 導くことが判明した。

2)1年4ケ月〜5年4ケ月間に根尖部1/3の根管内が不透過像に変化している ことから、根管が象牙質で封鎖した可能性を示唆している。
このことは、根尖が硬組織で封鎖されたことを意味し、根尖病巣の再発が限りなく少なくなることを示唆している。

 

 

 

 

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