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   第7>回LSTR療法学会 2008年度学術大会 2008年9月14日
テーブルクリニック

顔面打撲時の口唇咬傷

 中原 寛子
目 的

 暗闇の中で転倒し、コンクリートの建造物で顔面を強打した際に、自分の歯で口唇に深い傷を作った患者が、一週間後に当科を受診した。口唇粘膜に直径25mm程度の変色と膨隆が、その中心には5mm程度の陥凹が観察された。陥凹部は黒っぽく悪臭があり、その悪臭は診療室中に漂うほどであった。

 

方 法

 上記の患者に対し、陥凹部に25分間、3Mix-MPを1回貼薬するのみで、病変を劇的に回復させることが出来た。

 

結果と考察

 一般的なヒト咬傷の事例は、喧嘩による手背の受傷の報告が多い。受傷の原因を隠し、傷の大きさからあまり大したことはないと判断され、縫合、投薬で治療を済ませたところから、後日、指関節が悪化の転機を辿り、場合によっては患指切断や可動域制限残存に至ることも多いようである。咬傷による感染成立のしやすさは、うるおい治療を提唱した夏井医師によると、受傷した組織に残った細いトンネルにリンパ液や血液などの液体が貯留し、そこに歯の表面の口腔内常在菌が生息するためと考察されている。顔面は、血流が豊富であるため、四肢に比較すると感染率は低いとされている。またヒト咬傷の場合には、1週間位経過した後に、嫌気性菌による膿瘍形成することが多いそうである。一般的な治療法であるが、創縁より2mm大きく切除し、注射器で高圧洗浄すること、8−12時間経過している創は開放創とすること、抗生剤の投与は受傷3時間以内にのみ有効である、とある。上記の症例に対して、創切除を行い、洗浄した後、開放創とするとしたら、血流豊富な口唇の止血はどのようにしたら良いのであろうか。3Mix-MPが無ければ、とても手に負えない症例であったと思う。

 

 

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