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   第4回LSTR療法学会 2005年度学術大会 2005年9月18日

特別講演
「歯内治療に薬を使う事について」
- LSTR3Mix-MP療法,市民への情報伝達考 -
新潟大学大学院教授 星野悦郎

「LSTR 3Mix-MP療法」では、安全性の確認されている市販のシプロフラキサシン、ミノサイクリンおよびメトロニダゾールの3種 (3Mix) を併用します。
本療法では、病巣の細菌だけに作用させる目的で、歯の局所に貼薬します。その量は極めて微量で、この量の3Mixを歯髄や結合組織に貼薬しても病理組織学的異常が認められていません。
過敏症や耐性菌の発生は一般に、比較的多い量の薬剤を頻回用いることで起こりやすくなりますが、本療法での貼薬は基本的に1回、しかも用いる薬剤量が極く少量のため、より安全な方法と考えることができます。
わずかな量でも患者さんによっては過敏反応(いわゆるアレルギー)を起こすので、医療現場には薬剤に関する充分な知識と留意が求められていますし、また、患者さんからの薬剤使用の経験と過敏性の情報収集が重要です。
 3Mixは、「3種混合薬剤」とも言われますが、「3種併用」がより正しい用語です。
薬剤も化学物質ですから、混合することによって化学反応が起こる可能性がありますが、本療法では、あらかじめ混合して保存することはありませんし、反応の起こりやすい水溶液として用いることもありません。
 抗菌薬剤を使っているので、「薬によるむし歯の治療」と表現されても仕方ありませんが、適切な薬剤の調製・保存から始まり、本療法を適切に理解した上での窩洞や根管の処置や取り扱い、調薬・貼薬、3Mix-MPの密封・被覆、また、せっかく無菌化した病巣に再び外部から細菌が侵入しないようにする、細菌の大きさのレベルでの隙間のない密封性の高い充填技術も必要で、総合的な高度の治療知識と技術が必要な療法です。
「薬をつければ直る」というようなものでは、勿論、ありません。
 

 

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