軟性レジンとペーストレジンを用いても本方法とほぼ同様のレジン壁を作製することは可能である。しかし,作製に時間が掛かると残根状歯牙では歯肉溝滲出液や血液の影響を受け易く,レジン−歯質界面の接着が損なわれる可能性が高くなる。この点,本方法はメタルコアをセットする要領でレジン塊をセメント合着するので,比較的操作が短時間で終了し前述の懸念事項の回避が容易になると思われる。また,一度重合硬化したレジン塊をレジンセメントにて合着するので,重合収縮に伴うレジン塊の歯質界面からの乖離も最小限に抑えることができるものと考える。
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