歯髄炎症状を訴える症例の中には、ゥ蝕の進行による歯髄炎とそうでないものがある。中には、non-Cariousの症例もある。
歯髄の炎症がないのに歯髄炎と同じ症状を呈する症例があるのは事実であり、演者は多くの症例を経験している。これらの症例は、咬合関係に異常がみられるだけで、歯質の崩壊や破折は認められない。更に、咬合の改善により瞬時に症状が消失する特徴をもっている。
3Mix-MP法を行っていると、様々な不定愁訴を訴える患者が集まってくる。そういした不定愁訴、歯髄炎とはっきりと鑑別診断すべき疾患として咬合病を掌握することは意義深いと思われる。
「正しい咬合」とは何か、定説は未だに無い。演者は、咬合治療にEMGバイオフィードバック療法を行った経験から、正しい咬合の概念を確立している。
今回、3Mix-MP法を行うにあたり、最低限必要な咬合の診断と,その処置法を述べる。
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