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   第5回LSTR療法学会 2006年度学術大会 2006年9月17日

テーブルクリニック
咬合治療、バイオフィードバック療法
○宅重 豊彦   大河原泰雄

 

目的:

 歯髄炎症状を訴える症例の中には、ゥ蝕の進行による歯髄炎とそうでないものがある。中には、non-Cariousの症例もある。
 歯髄の炎症がないのに歯髄炎と同じ症状を呈する症例があるのは事実であり、演者は多くの症例を経験している。これらの症例は、咬合関係に異常がみられるだけで、歯質の崩壊や破折は認められない。更に、咬合の改善により瞬時に症状が消失する特徴をもっている。
 3Mix-MP法を行っていると、様々な不定愁訴を訴える患者が集まってくる。そういした不定愁訴、歯髄炎とはっきりと鑑別診断すべき疾患として咬合病を掌握することは意義深いと思われる。
 「正しい咬合」とは何か、定説は未だに無い。演者は、咬合治療にEMGバイオフィードバック療法を行った経験から、正しい咬合の概念を確立している。
今回、3Mix-MP法を行うにあたり、最低限必要な咬合の診断と,その処置法を述べる。

 

方法:

 EMGバイオフィードバック療法は、東北大学歯学部第二補綴学教室で開発された咬合病の治療法である。咀嚼筋に表面電極をはり、筋肉の動きを筋電図でとらえ、その信号をアンプと通して音に変換する。患者には、タッピング運動をおこなわせ、そのときの筋肉の活動量を音の大きさで把握してもらい、音をできるだけ小さくするように努力目標を設定し、タッピング運動の練習をしてもらう。
 ある一定の音、つまり筋活動量になると、頸反射が起こりやすくなりる。術者は、頸反射を利用して、患者の咬合状態を誘導することが可能となり、いわゆる「噛み癖」から解放して、患者の顎位とそのときの歯の接触状態を把握できる。
健常者の咬合時接触パターンをしっているので、それと比較することによって、咬合異常の診断が可能となる。
 今回は、筋電計を使用せず、咬筋と促頭筋を指で触診することで、患者は筋肉の活動量を識ることができる方法を披露する。この方法だと特別な機械・設備を必要とせずにバイオフィードバック療法を行うことができる。

 

結果と考察:

 EMGバイオフィードバック療法は、顎関節症の治療に大きな成果をあげている。
それは、正常な咬合状態を把握し、顎関節症患者の「噛み癖」を解放した咬合を再現できるからである。
咬合異常により歯髄炎様の症状を有する歯の診断と治療に有効であることは、多くの症例で経験している。

 

 

 

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