日本語  ・English
    LSTR療法学会の概要
   学術大会  
   入会案内
   専門医制度

LSTR療法学会事務局

 

 
Home >学術大会・総会 > 第6回LSTR療法学会 2007年度学術大会 > 根尖病巣のある歯にunder根充をした一症例

   第6回LSTR療法学会 2007年度学術大会 2007年9月16日
ポスター 7
永久歯の根未完成歯の歯髄炎にSave Pulp療法を試みた一症例
○ 大平眞悦
     
目 的

永久歯の根未完成歯が歯髄炎に罹患した場合、従来は抜髄か断髄になり歯根を完成に導くことは困難であった。
 しかし3Mix-MP法のSavePulp療法により歯髄を生かし、歯根を完成することができたので,若干の考察を加え報告する、

 

方 法
患者
10歳 男性
主訴
右上4番、虫歯で滲みる
現症
右上4番 冷水痛(+)時々自発痛(+)遠心歯頚部歯髄付近に達するウ蝕がみられる。根未完成歯である。 
左上4番もカリエスになっているが症状なし。根は完成している。
処置
1998年
7月22日
左右4番 Save Pulp療法, CRインレー(直接法)
1999年
9月18日
CRインレー脱離し痛くて来院。 Save Pulp療法
9月24日 PZ Imp
9月29日 CK Set

 

 

結果と考察:
 従来法なら歯髄除去処置の対象となる症例にたいし,完全な歯髄保存療法を行い,歯尖の完成を図る治療(Apexogenesis)をおこなった.
 右上4番 処置後1年2ヶ月でCRインレーが脱離して来院したが,根尖は完成
していた.患者は、カリエスアクティビィティが高く,歯が萌出するとすぐウ蝕になってしまう傾向にあり、CRインレーと歯面の境界付近よりウ蝕になりCRインレーは脱落したように思われる。
 幸い根尖はほとんど完成していた.
 従来法におけるApexogenesisは,歯髄充血から単純性漿液性歯髄炎までが適応症で,さらに断髄という歯髄除去処置を必要とする場合がある.
 本症例では,自発痛のある潰瘍性歯髄炎であるにもかかわらず,断髄という歯髄に大きな損傷を与えることなく,Save Pulp療法でApexogenesisを成功させた.
 3Mix-MP法のSave Pulp療法は、根未完成歯の歯髄炎には非常に有効な治療法と考えられる。


 

BACK HOME NEXT

 

Copyright© LSTR 2009 . All Rights Reserved.