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   第6回LSTR療法学会 2007年度学術大会 2007年9月16日
ポスター 8
当医院におけるNIETの分類と施術基準
○ 戸 勝之(大分県 戸歯科医院)
     
目 的

 NIETは窩洞形成時に誤って穿孔するとそのまま抜歯に至ることや、安易に行われると抗生剤の乱用に繋がるなど大きな危険性を併せ持つ治療法である。したがって、その施術にあたってはきわめて慎重な対応が必要となる。演者は、歯牙植立模型などを使い適切な窩洞形成、薬剤の貼薬、密封などの手技の向上に努めた結果、現在では、永久歯の感染根管治療のほとんどをNIETで行うまでになっている。今回、当医院における修復物・メタルコアの除去の有無による分類を示すとともに、それぞれについて症例の供覧とNIETの施術基準について考察する。

 

当医院におけるNIETの分類:

N-1:修復物・コアとも除去しない。
N-2 :修復物は除去するが、コアは除去しない。
N-1、N-2について
原則対象は単根歯。但し、通常頬側(まれに舌側)歯頚部から窩洞形成を行い、3Mix-MP貼薬により歯根の無菌化を行う術式のため、下顎大臼歯は近遠心根に分け、上顎大臼歯は3根ごとで施術可能かどうか検討する。
N-3:修復物・コアとも除去するが、根充剤(GPを含む)は除去しない。
但し、ファイル等でGPが容易に除去できる場合は取り除く。  

                  
  

 

結果と考察:

単根歯では頬側一ヶ所からのアプローチで十分に根の無菌化を図ることが可能である(N-1、  N-2)。
修復物を除去し根全周に健全歯質が認められる場合には、コアを除去せずともNIETは可能。
治療歯の強度の点から、1根につき窩洞形成は一ヶ所を原則とする(N-1、N-2)。
上顎第一小臼歯・下顎第一大臼歯近心根については、2根が多くかつ分岐が高位にあるため、頬側一ヶ所からのアプローチでの無菌化は困難な場合が多い。コアを除去した上で
NIETを行う必要がある。
N-1、N-2では、1〜2度のアプローチで症状の改善がみられない場合には、すぐにメタルコアの完全除去に治療方針を切り換えることが肝要である。
コアを外した場合には、すべての根管を予防的な意味も含め無菌化することが望まれる。
コアを外し根管着座が十分に形成可能なら根充剤の除去は必ずしも必要ではない。
                           

 

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