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第7回LSTR療法学会 2008年度学術大会 2008年9月14日 |
テーブルクリニック |
3Mix-MP法を活用した乳歯治療の一貫した流れ
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戸高 勝之
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目 的 |
最近、3Mix-MP法の治療を希望し遠路来院する小児患者が増加している。
こうした患者の受診動機が、
1、痛くない(麻酔を使わない)
2、薬で治す(削らない)
3、治療回数が少ない
の3つに集約できることから、ちまたの乳歯治療では、いまだに早期発見・早期治療が推奨され、過度な切削・抜髄が行われていることが推測される。
3Mix-MP法を活用した乳歯治療は、従来の治療概念を根本から覆し、小児患者・保護者の望みのすべてを叶えることができる治療法である。
3Mix-MP法の習熟に、乳幼児期からの定期受診システムの確立、とフッ化物の積極的な活用を 加えることで、乳歯う蝕多発児に対しても永久歯カリエスフリーを達成することが可能である。
今回は、当医院における3Mix-MP法を活用した乳歯う蝕治療法を整理するとともに、以前当学会で発表した症例のその後の経過とほか1症例を供覧する。
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方 法 |
乳歯のう蝕治療にあたっては、「象牙質は薄く石灰化度も低いので象牙質の露出は露髄と同じ」と考え、「C2のう蝕、歯髄炎、感染根管は同じ治療法」で処置されなければならない(月刊 「宅重豊彦進化する3Mix-MP法」より)。
これは従来法とは全く異なる治療概念であるため、3Mix-MP法を熟知していないと実際の処置は言葉と裏腹になりがちである。それを解決するためには、3Mix-MP法における体内と体外の区別を明確にし、その境界をどこに設定し、具体的にはどういった処置を行っていくか十分に検討・整理しておく必要がある。
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結果と考察 |
当医院での乳歯の治療方針
1、 |
定期受診を最優先。(十分なインフォームド・コンセント、説明用ツールの充実、強引な治療は避ける)
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2、 |
フッ化物の活用と食生活指導を柱に、まずう蝕の進行を止める。
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3、 |
治療にあたっては、う蝕→歯髄炎→感染根管の一連の流れの中で、早期治療は極力避け、後手後手の治療を心がける。
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4、 |
常に「体内と体外」の意識を念頭に置き、境界の設定を慎重に決定する。
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5、 |
成功の鍵は、有効な薬剤の使用と確実な密封である。 |
6、 |
SAVEPULPとLSTR乳歯感染根管治療では、後者の方が成功率が高い。
その理由は、薬剤の確実な密封にあると考えられる。 |
7、 |
LSTR乳歯感染根管治療を乳歯を永久歯交換まで確実に保存する最後の砦と位置づけ、根管を触ることは極力避ける(禁忌としたい)。
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