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   第7回LSTR療法学会 2008年度学術大会 2008年9月14日
テーブルクリニック

軟膏として使用した3Mix-MPとMP軟膏の症例

 豊島敦哉
目 的

 2005年LSTR療法学会におきまして口内炎への3Mix-MPの使用について発表させて頂いた際、追跡調査としましてMPだけの使用との比較をするようにとの事でしたので、今回両者の比較、又抜歯窩への使用、ビスフォスフォネート剤使用患者の抜歯後の顎骨壊死に伴う歯肉の腫脹排膿時への使用、外傷への使用と軟組織への使用を行いましたところ若干の知見を得られましたのでご報告させていただきます 。

 

方 法

 口内炎に3Mix-MPを使用したものと、MPだけを塗布したものに分け予後を比較しました。症例は疼痛の伴うもの無痛のものに分け、外傷性のもの原因不明のものに分類して各々使い分けました。使用方法は塗布後綿球で口内炎全体に塗るようにのばし、オブラートを3枚重ねて3分間その状態を保ちました。抜歯窩へはスポンゼルを抜歯窩の約半分の大きさに切り真ん中を一部くりぬき適量の3Mix-MPを入れ包み込むように曲げて挿入し頓服1回分のみ渡し他の投薬を行いませんでした。ビスフォスフォネート剤使用患者の抜歯後の顎骨壊死に伴う歯肉の腫脹排膿時への使用も口内炎同様に歯肉に塗って、オブラートで覆い10分放置。外傷には縫合時に3Mix-MPを入れて縫合、MP軟膏を渡し患部に塗布してもらうようにしました。

 

結果と考察

 口内炎は原因不明で疼痛を伴うものの場合3Mix-MPの方がMPより早期に痛みが取れました。ただ外傷性で痛みの伴うものに関しましてはMPの方が有効でした。抜歯窩への使用は全症例痛み止めは必要なく術後腫れもありませんでした又抜歯窩の閉鎖も早いように思います。ビスフォスフォネート剤使用の抜歯後は3Mix-MPだけでの完全治癒に至らず腐骨除去が行われましたが、 3Mix-MPを塗布すると排膿を認めました。未だ不明な事の多い症例ですが、感染原因説が有力な為3Mix-MPの使い方で何か一石投じられそうな感じがありました。外傷の症例も投薬無に特に問題なく治癒し、傷口も綺麗な閉鎖をしております。またMP軟膏を傷口に塗布する事で痛みの軽減、治癒促進されたようにも思われます。 3Mix-MPを使用する場合密封が大原則ですが軟組織に使用するときにはその状態を保つ事が出来ません。そこで傷口なので直接置けるので浸透させる必要が無いため僅かな時間だけ密封できる環境作りをしてやれば、薬の効果で一気に無菌化されるため、治癒も良かったのではないかと思われます。またMPには宅重先生が仰られている神経を易しく包むという効果があるため、細菌性でない外傷性のものにはMPだけでも効いたのではと推測されました。

 

 

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