結果と考察:
壊死にいたる過程では自覚症状のある場合も、そうでない場合もあったが、対象の3歯 すべてが歯髄壊死となっていた。
弱い持続的な矯正力がドナーの歯根膜に良い状況をあたえたとしても、歯髄には期待した効果 が及ばなかった。すなわち、脱臼という絶望的な血流ストップのあとに歯髄血流が回復するこ
とはなく、セメント質造成による根尖部の閉鎖も間に合わない。
ただし、歯髄壊死にたいしてNIET法を適応することで、きわめて迅速に自家歯牙移植の完結を
みることができる。 またCRジャケットクラウンの大臼歯部への適応も可能といえそうだ。これはメタルフリーの
点で期待できる。
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