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   第7回LSTR療法学会 2008年度学術大会 2008年9月14日
テーブルクリニック
Lunch Time Seminar : 当医院の3Mix-MP法
 宅重 豊彦
はじめに

  口腔内疾患のほとんどは,一次的ないし二次的に細菌性と言われている.
 しかし「病巣無菌化組織修復療法だけで歯科疾患の全てを治癒に導くことはできない」と言え ば誰もが,顎関節症,口腔癌,骨折等を念頭に「さもあらん」と同意するはずである.
 Save Pulp療法の治癒率は94%,NIETの治癒率は97%,と発表されているし,歯周病は未発表だ が.失われた歯槽骨の完全回復は見込めないのが現状である.
  ウ蝕ー歯髄疾患,根尖性歯周炎,歯周病において,治療の成功率を100%に近づけることが3Mix-MP法開発者に科せられた使命と云える.事実,3Mix-MP法は日々進化し続けており,診断力,治療の成功率が更に上がっている.当医院の3Mix-MP法は,適応症が広くなおかつ治療成績 が高いが,その理由はテクニックの進歩ではない.従来の3Mix-MP法に,咬合治療と免疫の概念 を追加したことが大きい.

 

治療法の基は理論

 歯科治療は,治療範囲が狭く,疾患の数も少ない.従って医科に比較して検査,診断,治療 の全ての分野で見劣りするのは否めない.しかし,そんな乏しい治療術でも,60点の合格点はえられてきた.それには,「3Mix-MP法」と 「接着」と「移植・再植」をマスターしているからというのが持論であった.
 だが,口腔内の異常にはまだまだ分からない疾患があり「精神的な問題」として片付けられているものがある.3Mix-MP法でも言えることだが,3Mix-MPという薬剤を使えば好結果を得られ るものではなく,3Mix-MP法の「好結果を得るための必要十分条件」をそろえなければ3Mix-MP法ではない.すなわち器材やテクニックでは限界がある.やはり,本質的な理論を具備しなければ治療法とは言えない.

 

結果と考察
 3Mix-MP法の位置づけは,これまで「病巣無菌化組織修復療法」の一つとしてきた.
 しかし,当院の治療法は,3Mix-MP法と咬合治療と免疫の概念の3本柱の上に成り立っているので,これまでの位置づけは合わなくなっている.
     

 3Mix-MP法を「広義」「狭義」とするのは,治療法を分かりにくくする感がある.
 3Mix-MP法と3Mix法を多くの人が(会員ですら)混同している現状を考えると, 「広義の
 3Mix-MP法」とするより,3Mix-MP法の開発, Biofeedback療法の開発,歯科治療に免疫の概念 を独自の形で採りいれたことから「宅重療法」と称するのがいいかもしれない.

 

 

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